機能性表示食品の加工食品(その他)のうち、機能性関与成分を含む原材料が農林水産物の生鮮品または1次加工品のみと推定される届出と、酢、植物油とされている届出の件数について、成分ごとに集計しました。2015年4月から2024年3月までの届出件数上位20位までは表のとおりです。
機能性関与成分 | 届出件数 |
---|---|
GABA | 104 |
酢酸 | 98 |
カテキン | 90 |
大麦由来β-グルカン | 62 |
大豆ベータコングリシニン/コングリシン | 34 |
α-リノレン酸 | 31 |
DHA・EPA | 27 |
大豆イソフラボン | 22 |
イヌリン | 21 |
クロロゲン酸 | 21 |
桑由来イミノシュガー/モラノリン | 18 |
葛の花由来イソフラボン | 14 |
クエン酸 | 13 |
リコピン | 13 |
小麦ブラン由来アラビノキシラン | 11 |
イミダゾールジペプチド | 10 |
ルテイン | 9 |
ショウガ由来ポリフェノール | 9 |
β-クリプトキサンチン | 7 |
カカオフラバノール | 6 |
γ-オリザノール | 6 |
サイリウム種皮由来の食物繊維 | 6 |
大麦若葉由来食物繊維 | 6 |
消費者庁「機能性表示食品の届出情報検索」の「機能性関与成分を含む原材料名」から推定して集計(対象期間:2015/4/1~2024/3/31) |
〈GABA〉
GABAを機能性関与成分とする104件のうち、原材料別では、トマトまたはトマトジュースが計27件と最も多く、次いで主にジュース用の多種類の野菜・果物が24件、しいたけ12件、米10件、にんにく7件、ケール5件、ぬか漬け5件等となっています。これらにはGABA以外に他の機能性関与成分表示した食品も含まれており、GABAとリコピン6件(原材料:トマト)、GABAとγ-オリザノール2件(原材料:玄米)、GABAとトマト由来食物繊維4件(原材料:多種類の野菜・果物)、GABAと大豆イソフラボン1件(原材料:カット野菜)がありました。
〈酢酸〉
酢酸を含む原材料は、米黒酢(単独)が55件と多く、リンゴ酢(単独)16件と続いています。他にも多様な農産物があり、原材料名には、あけび酢、さとうきび、柿、はちみつ酢、紫黒米、玄米、黒大豆玄米酢などがみられました。
〈カテキン〉
カテキンを含む原材料は殆どが緑茶で、玉露、抹茶も緑茶に含めました。ほうじ茶とされた食品も1件ありました。べにふうき、サンルージュといった品種名が原材料名に書かれているケースもありました。
〈α-リノレン酸〉
α-リノレン酸を含む原材料は、あまに油(単独)が16件、あまに油と他の植物油の組み合わせが5件、えごま油(単独)が8件でした。他にもチアシード油(単独)のほか、複数の植物油との組み合わせで、なたね油、ごま油、こめ油、大豆油がみられました。こめ油は、α-リノレン酸ではなく、γ-オリザノールを機能性関与成分とした届出も6件ありました。
〈DHA・EPA〉
DHA・EPAを含む原材料は、サバが10件と最も多く、次いで真穴子9件でした。他にも、カタクチイワシ、サンマ、数の子、マグロ、イクラ、アジがありました。
〈イヌリン〉
イヌリンを含む原材料は、菊芋が13件、ごぼうが8件でした。ごぼうはイヌリンとクロロゲン酸の両方を機能性関与成分とした届出が多くみられます。食品形態は、菊芋、ごぼう共にお茶が多く、他には菊芋チップ、せんべいもありました。
〈クロロゲン酸〉
由来は異なりますが、クロロゲン酸は計21件に上りました。原材料の内訳は、コーヒー豆が8件、ボタンボウフウが7件、ごぼうが6件でした。
〈クエン酸〉
クエン酸を含む原材料は、梅、レモン、かぼす、シークワーサーでした。いずれも食品形態は飲料が多く、他にもグミ、梅干しがありました。
〈イミダゾールジペプチド〉
イミダゾールジペプチドを含む原材料は、鶏肉が9件、鮭が1件でした。食品形態は、ソーセージ、サラダチキン、切り落とし肉、チキンカツ、乾燥肉がありました。
〈食物繊維〉
各種の食物繊維を機能性関与成分として含む原材料に注目すると、上記のイヌリンを含む菊芋とごぼうの他に、大麦(β-グルカン)62件、小麦(アラビノキシラン)11件、サイリウム種皮と大麦若葉が各6件みられました。また、表にはありませんが、トマト、オクラ、寒天、クマイザサ等の原材料も食物繊維を機能性関与成分としています。